草の根無償資金協力プロジェクト署名式
(貴州省貞豊県平街郷雲盤村公衆衛生改善計画)

 

 2013年3月27日、日本国政府の草の根・人間の安全保障無償資金協力案件である「貴州省貞豊県平街郷雲盤村公衆衛生改善計画」の資金贈与契約(G/C)署名式が貴州省貴陽市で行われ、孔金星・貴州省政府外事弁公室副主任、尹有崗・同弁公室渉外処処長、史宗鵬・同省貞豊県人民政府常務副県長、何建軍・同省貞豊県水務局副局長ほか出席の下、日本政府を代表して当館の光岡英行・総領事が、プロジェクトの被供与団体とG/Cに署名しました。

 

   
光岡総領事の挨拶
貞豊県人民政府とのG/C署名

 

「貴州省貞豊県平街郷雲盤村公衆衛生改善計画」概要

 本計画は、国家級貧困県である貞豊県平街郷雲盤村に上水道を整備するプロジェクトです。このプロジェクトに対し、日本国政府は草の根無償資金協力によって建設資金115,359米ドル(約70.3万人民元相当)を供与することを決定しました。
 貴州省西南部の山間部に位置する貞豊県は、カルスト地形の厳しい自然環境です。同県は91.2%の住民が農業に従事していますが、その全体の約49.6%を少数民族が占めています。農村部の住民の平均年収は4,152元と低く、厳しい地理的条件もあり、同県の経済発展は立ち後れており、同県は国家級貧困県に指定されています。
 同県平街郷雲盤村の住民の平均年収は3,300元で、貧困度合いは特に高くなっています。同村現有の貯水池は枯渇し、村民は2キロ離れた近隣の村までへ水汲みを余儀なくされています。そこで、村から4キロ離れた場所に300㎥貯水池を建設し、そこから村までの水道管を敷設する計画をたてました。

 

 
貯水瓶
供水容器
現在の給水場
水源ダム

 

 本件プロジェクトの実施により、平街郷雲盤村の住民2,085人余りの飲用水をめぐる困難が解決されます。また安定的に生活用水や農業用水が供給されることにより、同地の人々の生活レベルの向上や、地域全体の経済・社会的発展が期待できます。
 当館は、同プロジェクトが早期に完成し、この地域における社会的発展と生活水準・福利の向上に貢献し、住民の方々がその効果を享受できることを願っています。また、今回の草の根無償資金協力を通じて、日本と貴州省の交流および協力関係が更に密接になり、日中両国民の友好関係が一層促進されることを期待しています。
(了)